よくわかる舌下免疫療法~よくある質問
名古屋市中区栄の足立耳鼻咽喉科伏見クリニックです。
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は比較的新しい治療法ですので、まだまだ周知されていない部分も多いように感じます。当院でも多くの方が治療を開始されてみえますが、認知度はまだまだ高くありません。スギ花粉症やダニアレルギーを根本的に治す可能性を秘めた治療法ですので、多くの方に知って頂きたいと思います。
このページでは、患者さんからの質問が多かった項目を取りあげてご説明致します。
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Q1舌下免疫療法ってなんですか?普段飲んでいる薬と何が違う?
例えば花粉症の場合、従来は抗アレルギー薬という薬で症状を抑えているだけでした。ですので止めれば、また鼻水やくしゃみが止まらない状態に逆戻りです。
それに引きかえ舌下免疫療法は、簡単に申しますと「体質改善をする薬」。本来花粉自体は敵ではないので、防御反応である免疫反応を起こす必要はないのです。花粉に反応しアレルギーを起こしていた自分の体質を変えて、花粉が飛んでも反応しないように出来ます。
Q2長期間継続しないといけないと聞きました。費用が心配ですが・・・
詳しくは費用ページをご覧頂ければと思いますが、大体の金額を申し上げておきます。
舌下免疫療法で必要な費用は「診察代、検査代、お薬代」です。スギ花粉症の場合は検査代で約2,500円~4,800円、お薬代は初回約1,500円、次回以降は2,000円くらいです。アレルギーの薬に比べれば安いと思いますし、サプリメントと比べてもそう高くない金額ではないでしょうか?
Q3 どんなアレルギーにも効果がありますか?
舌下免疫療法に用いる薬剤は、現在のところスギ花粉とダニの2種類のみしか発売されていません。
Q4どんな人に合う治療法ですか?また治療したらダメなケースは?
毎年花粉症でお困りの方、ダニアレルギーでお悩みの方の、年齢的には6歳以上~60歳くらいまでの方になります。舌下免疫療法は内容をよく理解して、根気よく続けられる方に向いています。
また喘息などの病気、高血圧治療の特定の薬、妊婦さんなどは治療出来ません。
Q5始めるタイミングが難しそうです。いつ始めたら良いのでしょう?
ダニアレルギーの方はいつでも大丈夫ですが、スギ花粉症の場合はスギ花粉飛散時期(12月~5月)は避けて頂きます。当院では6月からの開始をお勧めしています
Q6いつまで続けなくてはいけないの?
製造元である鳥居薬品では3年~5年としています。
Q7子供がひどい花粉症です。6歳ですが治療出来ますか?
当院では7歳以上を年齢制限の下限としています。理由は舌下免疫療法の注意事項を守れる年齢であるという事ですが、7歳以上でも理解・納得できないお子さんはお勧めしません。
薬剤を舌下に定められた時間保持できるかと、舌下投与前後に運動を自制できるかが投与の目安となり、当院では7歳以上を一つの目安としています。また小さなお子様では、保護者などの舌下免疫療法への理解のもと、保護者などの管理下にて服用することも重要かと考えています。
また65歳以上の方もお勧めしていません。
Q8副作用が心配です。大丈夫でしょうか?
舌下免疫療法に用いるお薬も副作用はあります。重大な副作用として「アナフィラキシーショック」が挙げられており、注意が必要です。
Q9毎日飲まなくてはいけないと聞きましたが、時々飲み忘れてしまうのですが・・・
飲み忘れがあった時は、飲み忘れた期間などにより対応策が変わってきます。
Q10スギ花粉症やダニアレルゲンによる通年性アレルギーの確定診断を受けていないが、舌下免疫療法をうけたいのですが、治療できますか?
採血のアレルギー検査で確定診断がついていなければ、自覚症状だけでは舌下免疫療法の治療はできません。
Q11年齢の問題がなく、スギ花粉症やダニアレルゲンによる通年性アレルギーの確定診断がつけばどんな人でも、舌下免疫療法の治療ができますか?
冠動脈狭窄などの心疾患のある方、高血圧症でβ遮断薬を服用している方、コントロールが不良な気管支ぜんそくのある方、妊娠中の方または近いうちに妊娠を希望する方、がんの治療中の方はできません。また安全な治療継続が困難と医師が判断する場合もできません。
Q12歯の治療や口内炎など口腔内の傷がある場合は、治療を続けてもよいのですか?
受診してご相談ください。歯の治療の場合は歯科医に傷の治り具合の確認が必要な場合があります。
Q13 出張にもっていくのを忘れて、4日間治療できませんでした。どうしたらよろしいでしょうか?
治療の時期や中断の期間によって、再開の仕方が変わります。詳しくは受診してご相談ください。
Q14通院は毎月でないといけないのですか?
毎月1回の通院が必要です。