よくわかる”舌下免疫療法”~どんなアレルギーに効きますか?
効果のあるアレルギー性疾患
舌下免疫療法で治療可能なアレルギー
舌下免疫療法は「原因物質を薬にしたものを飲んで免疫を得る」という治療法です。どのようなアレルギー性疾患にも効果がありそうですが、現在のところはたった2種類のアレルギー性疾患に限られます。スギ花粉によるアレルギー性鼻炎(花粉症含む)、ダニアレルギーのふたつになります。
理由は舌下免疫療法の薬が、スギ花粉用のシダキュア®舌下錠と、ダニアレルギー用のミティキュア®舌下錠の2種類しか製造されてないからです。
ですので舌下免疫療法の治療の前には、必ず原因となる物質を特定しなければなりません。イネ科植物に反応しているのにミティキュア®ダニ舌下錠を服用しても意味がないのです。血液検査によって原因となる物質は特定出来ますので、まずは検査から始めて下さい。
アレルギーの検査
アレルギー抗原の血液検査には様々な方法がありますが、当院で行う代表的な2つをご紹介します。
1.静脈からの血液検査(view39:ビュー39と読みます)
腕の血管から血液を採取する通常の方法で、39種類のアレルゲンを調べることが出来ます。調べられるアレルゲンは、下記の通りです。
①吸入系アレルゲン
②食物系アレルゲン
2.指先からの血液で出来る検査
イムノキャップラピッドという検査キットを用います。
スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、ヤケヒョウダニ、イム皮膚、ネコ皮膚、ゴキブリの8種類を対してアレルギー反応があるかを確認できます。測定時間も20分と短いのもメリットで、小さなお子さんに向いていると思います。