『 インフルエンザのちょっと深いお話』
足立耳鼻咽喉科が発行する健康ブログです。
地域の皆様の健康の一助になるよう、情報発信しています。
こんにちは、健康ブログ編集長の嵐です。
インフルエンザワクチンの予防接種が始まっています。今年は新型コロナウィルスとのダブル流行も危惧されていますので、皆様の関心も高いようですね。
当クリニックも予約申し込みが殺到し、今は受付ストップしております。多くのお問い合わせを頂き、誠に有難うございました。
またご要望に沿えないことも多く、申し訳なく思っております。
本日のテーマは、
「インフルエンザのちょっと深いお話 」です。
インフルエンザとは長い付き合いですが、意外と知らないことが多いのではないでしょうか?
唐突ですが、あなたに質問です。
第一問:インフルエンザの原因となる微生物は、細菌ですか?それともウィルスですか?第二問:インフルエンザに抗生物質は効くと思いますか?
第三問:ワクチンを打ったら、インフルエンザにはかからない?
全問正解の方はいらっしゃいますでしょうか?
簡単に思える質問でしたが、意外と知らないことが多いと思います。
健康を守るには正しい知識が必須ですので、改めてインフルエンザについて少しだけ深くお話させて下さい。
足立耳鼻咽喉科はブログ、ホームページ以外にもいろいろ情報発信をしています。その中のひとつ、Googleマイビジネスの投稿記事にインフルエンザの情報も出しています。
その投稿内容と、先程の3つの質問の解答も合わせて進めていきます。
1.インフルエンザは何者?
インフルエンザは細菌ではなく、ウィルスの1種類です。
ウィルスと細菌の違いはまず大きさで、細菌は光学顕微鏡で見る事が出来ますが、ウィルスはさらに小さく電子顕微鏡などの特殊な装置でしか見れないほど小さい。
それぞれ構造も違い、細胞壁や細胞膜を持ち細胞分裂出来る細菌に対して、ウィルスは遺伝子とタンパクの殻という単純な構造で、単独では増えることが出来ません。
ウィルスは、人間や動物の細胞に入り込み、その中で増殖していくのです。
ですので、細胞壁を阻害して増殖を抑える仕組を持つ抗生物質は効果がありません。効かないだけならまだしも、余分な耐性菌を作ってしまいますので安易に使用しないよう注意ください。
2.ウィルスや細菌の感染経路
経口(手などの付着したウィルスが口に入る場合も含めて、口からの感染)、飛沫(感染者の唾などを浴びて)、空気(空気中にいるウィルスを呼吸によって取り入れる)感染が主な経路だと言われています。
新型コロナウィルスは飛沫感染(ひまつかんせん)ですね。だから飛沫が届かないソーシャルディスタンスが有効ということです。
また麻疹ウィルスや結核菌など感染力の強いウィルスは、感染者の飛沫から水分が蒸発して乾燥した後も空気中に漂い、感染を引き起こします。
ですのでマスク、手洗いなどが有効になってきます。
3.インフルエンザワクチンの有効性
「今年ワクチン打ったのに、インフルエンザにかかったじゃん!」
こういう言葉を毎年耳にしますが、そもそもインフルエンザには毎年流行する株(種類)がいくパターンかあり、それをWHOなどが予測してワクチンを製造します。
予測ですので実際とは違うことがあるということです、型が違えばワクチンの効果も期待通りにはいきませんので、効かなかったということになります。
インフルエンザワクチンの有効性の検証についてはどこまでされているか。よくわかりません。ただ現状は予防としてはあまり方法がないので、各国も推奨していますが。
ですのでワクチンを接種してもインフルエンザにかかることもありますし、軽い症状で収まることもあるようです。
ただし今年は、コロナとの兼ね合いで接種を厚生労働省は特に推奨しています。
4.今年の対策
ワクチンの総数は全国民の数より少なく、全員接種は不可能な状況です。どこに問い合わせをしてもすでに遅かった・・・という方も多いですが、接種できる先が見つかれば接種頂けばと思います。
それよりも何よりも一番大切なことは、”日頃からの備え”。当ブログでもしつこく申し上げておりますが、ウィルスの侵入を阻止できる自分の免疫力を常に良い状態にしておきましょう。
たしかに仕事や家事、育児で疲れ果てた状態で、いつも免疫力を維持しろ!?無理だよと言われるのもよくわかりますが、病気になったら仕事や家事の能率は確実に落ちます。
というか会社は休むことになり、家庭では隔離状態になるのではないでしょうか?
コロナと見分けがつかない今年の冬場は、余計に注意しないとダメです。食事や睡眠、休養など意識的にとるよう、自愛しましょうね。
そして手洗い、マスク着用、ソーシャルディスタンスなどは効果がある予防法ですので、是非継続して頂きたいと思います。
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
今も各地でコロナによるスポット的な病院、医院崩壊はしています。
油断せずに正しい知識をつけて、出来ることを確実に実行です。
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<当ブログ記事に関しての注意>
・当院の健康記事の詳細は、専門の医療機関にてお尋ね下さい。
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