健康Youtube～【風邪と抗生物質】薬剤耐性菌が怖い！医師が解説する抗生物質の正しい使い方とは？
名古屋市中区にあります、足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログ「Youtube版」です。
足立理事長の最新動画をアップしましたので、健康ブログとしてご案内申し上げます。
ゴールデンウィークが終わった途端に、朝晩の寒暖差がやばい！！！こりゃ風邪引くわ（笑）「まぁ、熱もそんなに無いし前と同じ症状なので残った薬でも飲むか」となってしまう方多いのでは？本当にそれ大丈夫？？
本日の動画のテーマは、
「【風邪と抗生物質】薬剤耐性菌が怖い！医師が解説する抗生物質の正しい使い方とは？」
です。
風邪ってどんなもの？ウイルス？細菌ってなに？
風邪は実は正式名称ではなく、風邪症候群という名前があり、鼻かぜや喉かぜなどのことを指します。詳細な症状は咳や痰、喉の痛み、くしゃみや鼻水、発熱などのがあります。ウイルスやら細菌という言葉を聞いたことがあると思いますが、風邪の原因の9割がウイルスが原因です。
ウイルスと細菌の違いは簡単にいうと、ウイルスは生物とは言い切れず、細菌は生物です。また、細菌は細胞であり分裂して数を増やしますが、ウイルスは細胞に感染するもので、細胞に依存して増殖します。
代表的なウイルス・・・コロナウイルス、ライノウイルス、ヘルパンギーナ、RSウイルスなど
代表的な細菌・・・マイコプラズマ、大腸菌、結核菌、溶連菌など
風邪を引いたときどんな薬を飲むの？
【ウイルス性の場合】
多くの人が知らないかもしれませんが、ウイルス性の風邪と呼ばれるものに対して効く薬はありません。例えば、咳止め、解熱剤、痰を出す薬などが処方はされますが、症状を和らげるだけしかありません。当院ではビタミンCやハチミツなどをおすすめしておりますが、しっかり栄養をとり休養することが一番なのです。
【細菌性の場合】
一方細菌性の場合は、抗生物質という菌を殺す薬が有効です。よく風邪を引いたので、抗生物質を出してくださいと言われる方が多いですが、実は間違いなのです。風邪の症状は9割ウイルス性です。ウイルス性の場合は絶対に抗生物質は処方されません。また、抗生物質は使い方を間違えると薬剤耐性菌を生み出していしまいます。
抗生物質とは？
抗生物質とは、溶連菌や一部の扁桃炎や中耳炎、副鼻腔炎などに使われます。
主な働きは、細菌の細胞構造を破壊したり増殖を防ぎます。ただしウイルスには効果がありません。
抗生物質ってどんな種類があるの？
抗生物質は主に3種類に分類され、
- タンパク質合成阻害薬（アミノ配糖体系・マクロライド系・テトラサイクリン系など）
- 細胞壁合成阻害薬（β-ラクタム系（ペニシリン系やセフェム系）・グリコペプチド系など）
- 核酸合成阻害薬（ニューキノロン系・サルファ剤など）
があります。
薬剤耐性菌ってどんな菌？
薬剤耐性菌とは一言でいうと、抗生物質が効かない、または効きにくい細胞をいいます。
原因は簡単で、医師が処方した抗生物質を決まった分量を飲みきらなかったり、変更したことで細菌が残ってしまった結果耐性をもった菌のことです。
結局薬ってどうやって飲むのがいいの？
どんな薬でもそうですが、医師が処方した薬は医師がしっかりと考え処方しておりますので必ず用法用量を守って最後まで飲みきりましょう。なぜそう言い切れるかといいますと、薬というのは厚生労働省医薬局から通知された薬のガイドラインに沿って処方しているからです。なので、薬の使用における自己判断はとても危険で二次感染を引き起こす場合もありますので要注意です。
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＜当ブログ記事に関しての注意＞
・当院の健康記事の詳細は、専門の医療機関にてお尋ね下さい。
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