『 グロウアップ講座~仕事の不自由度は、タバコの害をも超える!?』
名古屋市中区栄で開業する「足立耳鼻咽喉科人財開発部 」スタッフがおくる、ビジネスパーソン向けの自己啓発・自己成長支援ブログです。悩み多い人生を少しでも良く生きる為に、私の知見や経験が役に立てば幸いです。
「心とスキルが成長する~グロウアップ講座 第73回」を始めます。
こんにちは、人財開発部のケンシロウです。新聞に出ていましたが、就職の内定率が6割を超えたようです。人生の大半の時間を使う仕事、本人に合った良い仕事に出逢えることを祈ります。
本日のテーマは、
「あなたの部下、自由に仕事をしていますか?させていますか? 」
管理職、受難時代。現代の管理職の方は大変だと思います。以前のように人員に余裕があって、上司はマネジメントのみに専念できた時代は今や遠い昔。自らもプレイングマネージャとして得意先を担当しつつ、部下をマネジメントして組織の与えられたノルマを達成しないといけません。マネージャーの心の健康が取り沙汰されるのもわかる気がします。
また今の若い世代とのジェネレーションギャップも大きな問題のひとつ。いつの時代でもあったことではありますが、最近はまた違う意味でも新人類ですから(懐かしいネーミング!)。
それでも自分一人で出来ることはたかが知れていますので、部下を最大限活かして実績を上げていかねばなりません。
仕事の遣り甲斐
ここで少し視点を変えて、部下の仕事のやりがいについてお話していきます。最近「科学的な適職(鈴木 祐さん著)」という本を読みました。元々は最適な仕事選びがテーマの書物で、就活中の我が子に買った本でした(親バカで~す!)。
今までは仕事選びに関しては私の持論があり、まず好きであることや得意なことなどを優先していましたが、この本の視点はちょっと違っていました。
「仕事の幸福度を高める7つの項目」をご紹介します。
- 自由:その仕事に裁量権はあるか?
- 達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
- 焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
- 明確:なすべき事やビジョン、評価軸ははっきりしているか?
- 多様:作業の内容にバリエーションがあるか?
- 仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
- 貢献:どれだけ世の中に役に立つか?
この7つが満たされていれば、たとえ給料は安くても幸せな仕事であるという論旨です。確かに、大いに納得できますね。
どれも幸せな仕事には欠かせない要素ですが、その中でも最大の要素と筆者も述べている「自由度」について見ていきましょう。
これは自分の裁量で仕事の期限、内容などを自由にコントロール出来るかということ。もちろんミッション成功の為にという前提ですので、好き勝手にやって良いというお意味ではありません。確かに裁量権が低い仕事は楽しくはないですね。
イギリス人はガーデニング好きらしいのですが、どれだけ仕事がハードであっても仕事が終わったら、自宅の庭のガーデニングにいそしむということです。これはガーデニング好きな国民性もありますが、自分でやることを決められる庭いじりに没頭することでストレスを発散しているらしいのです。プロセスも責任(庭の不出来?)も全て自分がコントロールできるからでしょう。
また、ロンドン大学が公務員に行った調査によると、
- タバコを吸うけれど、社内の自由度は高い職場に努める人
- タバコは吸わないが、社内の自由度が小さい職場に努める人
という2グループを比べたところ、タバコを吸わないが自由度の小さい人の方が身体を壊しやすく、慢性疾患にかかる可能性が高かったとの事です。仕事の自由度の低さは、タバコの害をも上回るようです。このように仕事の自由度を認めてあげるかどうかが、部下の遣り甲斐や体調にまで大きく影響するのです。
問題は部下ではなく、上司側に・・・
部下が自由に仕事をすることを認めてあげれば、やる気もあがって業績も上がると思いますが、現実はそうでないケースが多いようです。これは一体なぜなのでしょう?
それは部下の自由度が高まることに比例して、上司のストレスが増える、上司が耐えられないからです!
自由に動いていいぞ!と言いながら、いざという時に制限をしたり、逐一細かい報告を求めたりしがちです。もちろん報連相が基本ではありますし、組織で動いているのに要(かなめ)であるマネージャーが把握していないのは論外。しかしこの自由と管理の幅の広さが、意外と部下には大きいのです。
おそらくですが、出来る部下ほど自由の裁量幅を多く求めるのではないでしょうか?
その理由は自分の仕事と、やりとげる意志に自信があるからです。逆に細かい規制には反発しがちで、あまりに報告を求められるとウンザリする事も。
またその上司との関係性、信頼感の強さも問題になります。信頼していて尊敬する上司にはきちんと報告しても、そうでない上司にはあまり・・という事も現実は起こりがち。出来る部下を持つ上司ほど、自分の力量を問われるということです。
与えられた組織、人材で成果を上げる為には、部下のマンパワーを最大限活かすことが必要条件となります。部下の力量や性格、仕事の進捗度合いなどを見ながら、手綱を緩めたり、引き締めたりしないと目標達成は難しいでしょう。
反対にまだ力不足な部下には、細かい報連相や指導が必要です。スキルに不相応な自由さを与えてしまうと、糸のきれた凧のようにコントロール不可能になり、チーム自体の成否を左右しかねないものです。こういうあたりの見極めが大切です。こういうケースは上記とは逆で、細かい指示や部下からの報告を求めて修正していかなくてはなりません。部下もその方が安心して仕事に没頭できるでしょう。
やはり管理職は大変・・・。でも難しいからこそ、成し遂げた時の喜びも大きいもの。部下に真剣に向き合い、日頃からしっかりした人間関係を構築しておくべきですし、部下の個性をしっかり把握しておく事が大変重要です。月並みですが、頑張って下さいね。
部下の特性を把握し、出来る限り自由に仕事をさせてあげる事の出来たあなた、もう充分成長していますよ!
それでは、また来週お会いできるのを楽しみにしております。
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□ 編集後記
部下との対話もオンラインがメインになっているようで、より一層コミュニケーションが難しいですね。
私もまともに外食したのは、1年半以上前? 今では懐かしい記憶です。
我慢が多いコロナ禍ではありますが、ワクチン接種が進めば変わるかも知れません。
コロナ対策は引き続き行い、夜明けを待ちましょう。明けない夜はないよ!
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