『 健康ブログ~睡眠時無呼吸症候群の兆候と対策、教えます!』
足立耳鼻咽喉科が発行する健康ブログです。
地域の皆様の健康の一助になるよう、情報発信しています。
こんにちは、健康ブログ編集長です。東海地方も梅雨入りでしょうか、今週の天気予報はずっと雨マークですね。ジメジメ、ムシムシと嫌なイメージが多い梅雨ですが、雨の日があるから晴れの日が待ち遠しいのです。ありのままに受け止めて、雨の日もエンジョイしましょう。
本日のテーマは、
「睡眠時無呼吸症候群の兆候と対策」
睡眠時無呼吸症候群、このややこしい病名には慣れて頂けましたか? なかなか頭に入ってこないという方は、SAS(サス)と覚えてもらえれば結構です。
前回は睡眠時無呼吸症候群の危険性にフォーカスしてみました。少し煽った感があったかも知れませんが、残念ながら事実です。心当たりのある方、家族から指摘された事がある方は検討して見て下さい。本日は第2回目、SASの兆候と対策についてお話します。
睡眠時無呼吸症候群に関して動画でもご説明させていただいております
SASの兆候
SASは睡眠中の起こる現象ですので、当人が気がつくことはどうしても少ない病気です。日中に異様に眠いとか、ボ~としているなどの睡眠不足を強く感じることがあったり、血圧や心臓関係の異常が出たりしないと自覚はないと思います(この場合もSASにたどり着くかはわかりませんが)。ここがSASの難しいところであり、潜在的な患者数に比べて治療している方が非常に少ない理由でもあります。
ではSASを見つけて早期治療をすることは無理なのかというと、方法は無くはないのです。その時のキーは、ご家族。独身で一人で住んでいるという場合は難しいかもしれませんが、奥さんや子供さん、親御さんなどと同居していて寝ている姿を見られる人がいるなら可能です。そこでご家族の方に発見して欲しいのは、”いびきの有無””呼吸の状態”です。
いびきは健康な方でも、その時々の状態によってかくことはあります。ものすごく疲れた時とかお酒を結構飲んだ時などは、ご経験があるかと思います。しかしSASの方のいびきは結構うるさいくらいで(個人差はあります)、一緒に寝ているとうるさくて眠れないほどの方もみえます。さらに特徴的なことは、時々いびきが止まる、つまり息が止まる時間があるということです。
「やっといびきが止まった。本当にもう・・・。あれ、いびきが止まったと思ったら、息してないのでは・・・・?」
こんなことがあったら、SASを疑ってみましょう。たまに止まるくらいだし・・なんて軽く考えないで下さいね。SASは危険な状態を引き寄せますので。他には健診で血圧などで引っかかったり、体重が結構増えた場合も注意して下さい。
SASの対策
前項のような兆候に気がつき、病院に行こうと思った方向けに対策・治療法をお話しておきます。
対策その1~治療法
耳鼻咽喉科で鼻の先天的な形状異常がないか、診察します。少し難しい言葉で恐縮ですが、鼻中隔湾曲症、扁桃肥大などの有無を確認します。
異常がなく、検査結果の値がAHI(無呼吸低呼吸指数)≧20以上であれば、SASに最も効果的な治療法「CPAP(シーパップ)療法」を勧められます。CPAP療法は、Continuos Positive Airway Pressureの略ですが、鼻マスクを装着し空気を送り込むことで舌を持ち上げ江気道を確保します。
無呼吸状態をなくし、快適な睡眠につなげていきます。ただ病気を治す治療法ではありません。
対策その2~生活習慣の是正
CPAPは時にメガネに例えれらます。つけている間はよく見えるけど、外すと元に戻ります。ですから併行して、生活習慣を是正することで健康状態を回復させる必要があります。
- タバコは辞めましょう
- お酒についても飲む量はへらさないといけませんし、寝る前に飲酒は禁止
- 体重を落とす
- なるべく一定の生活リズムを保つことを心がける
マウスピースなどを装着することで気道を確保することもありますが、うけ口になる可能性もあり個人的にはお勧めしません。
以上、健康に関する当たり前のことばかりで拍子抜けしたかも知れませんが、当たり前のことをきちんとしていくしかありません。おそらく出来ていない部分があると思いますのでこの機会に改善していきましょう。
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
2回に渡ってSASの怖い部分をお伝えしてきましたが、上手く伝わりましたでしょうか?
睡眠について考えれば考えるほど、興味深い。携帯の充電にように、日中しっかり活動するためには夜間の充電は欠かせません。
睡眠の重要性が浸透してきたせいか、最近は寝具もいろいろ開発されていますね。
なかでもマット、枕はすごく種類がありますので、一度新調してみると気分も変わって良い眠りにつながるかも。
え、主人の腕枕でイイ? ハイハイ、好きにして下さい(笑)。腕のしびれに耐えて、頑張れ、ご主人!
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<当ブログ記事に関しての注意>
・当院の健康記事の詳細は、専門の医療機関にてお尋ね下さい。
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