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入浴するだけで健康になるって知っていましたか?

[2020.10.05]

こんにちは、足立耳鼻咽喉科伏見クリニックのスタッフ?なこるん?です!

10月になり、過ごしやすい季節になりましたね。今回はみなさんに入浴の健康効果についてお話したいと思います。

日本人にとって身近なお風呂。実は、そのお風呂の湯に浸かることによる健康作用は医学的にも明らかにされています。

入浴の7大健康効果?

①温熱作用によるもの 

お風呂に入ると「あたたまって疲れが取れる」

お湯に浸かると当然体はあたたまります。これが温熱作用です。温熱作用とは、どのような効果があるのでしょうか?皮膚の毛細血管や皮下の血管が広がり、血流が良くなります。それにより、体内の老廃物や疲労物質の除去、コリがほぐれ疲れが取れます。また、内臓の働きを助け、自律神経をコントロールする作用もあります。腎臓の働きもよくなり、利尿作用がはたらきます。そして入浴の仕方によっては、ヒートショックプロテイン(HSP)が生成され、細胞が活性化し免疫力アップも期待できます。※ヒートショックプロテイン(HSP)とは、傷んだ細胞を修復する働きを持つタンパク質のこと。

②水圧作用によるもの     

 お風呂に入ると「全身の血行がよくなる」

お風呂でも、水圧を受けます。この圧力はウエストが3~6㎝も細くなるほど!それが身体にどういう影響があるのでしょうか?この圧力で、足にたまった血液が押し戻され心臓の働きを活発にし、血液の循環を促進します。また、腹部にかかる水圧が横隔膜を押し上げて肺の容量を減少させるため、空気を補うために呼吸回数が増え、心肺機能が高まります。

③浮力作用によるもの

お風呂に入ると「気分がリラックスする」 

プールや海に入ると浮力が働いて体が浮きますね。これは、湯船の底に身体が沈んでいてもきちんと働いています。知っていました?お風呂に浸かると、体重は約9分の1程度になります。普段体重を支えている筋肉や関節は、その役割から開放され 緊張からくる脳への刺激が減少します。見えない身体の負担を軽減することにより、心も開放されてゆくのです。

④清浄作用によるもの             

シャワーだけでは洗浄効果は低いです。温かいお湯に浸かることで毛穴が開き、汚れや皮脂を流れ出させる効果もあります。

⑤蒸気・香り作用によるもの

蒸気で鼻やのどに湿り気を与えることで、免疫力の低下を防ぎます。好きな香りのアロマオイルなどを垂らせば浴室内に香りが充満し、自律神経の調整にも役立ちます。

⑥粘性・抵抗性作用によるもの

水中のゆっくりとした運動やストレッチなどによって筋肉に刺激を与えることができます。

⑦開放・密室作用によるもの

1人でお風呂に浸かる時間は、心と体が開放的になる究極のリラックス空間です。ストレス解消効果が期待できます。


入浴のリスクとしては、心筋梗塞や、浴室熱中症ヒートショックがあります。心筋梗塞や脳梗塞は体内の水分が不足しているため血液がドロドロになり血栓ができるために引き起こされます。また、浴室熱中症は入浴で上昇した体内の熱を放出できないことが原因です。特に高血圧の方は、ヒートショックは急激な温度変化によって血圧が大きく変動することで起こりますので入浴時には注意が必要です。

これらの対策としては、日常生活におけるこまめな水分・ミネラル補給です。ミネラル入りのむぎ茶は、水分とミネラルを手軽に補給できるのはもちろん、無糖で、カロリーもなくカフェインを含まないため誰でも毎日健康的に飲めるので入浴前後の水分補給に推奨されています。さらに、血流改善効果や血圧低下作用などの効果も研究で報告されていますので、冬の入浴3大健康リスク(浴室熱中症、ヒートショック、心筋梗塞、脳梗塞)対策飲料として最適だそうです。※ヒートショックとは気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こること


毎日の入浴で「要介護リスク」が29%減!研究データによりますと1万4000人弱の高齢者を調査したところ、毎日湯船で入浴している人は3年後に要介護になるリスクが29%も低かったことがわかったそうです。入浴と要介護リスクの関係について、入浴により血の巡りが良くなったり、リラックスしてうつ状態になることを防ぐ等、入浴による影響が認知機能の低下を防いだり要介護の確率を下げているのではないかと考えられているそうです。「高齢者の入浴は事故や病気などに十分に注意することを前提に介護予防対策としてより活用していくべきだ」と発表されています。

危険な入浴法

42℃を越えるお湯

42℃を越えるお湯に浸かると交感神経の働きが活発になり、興奮状態となることで血圧が上昇します。また、血液の粘度が上がるため、血栓ができやすくなるなどヒートショックを起こしてしまう危険性も。40℃程度のぬるめの温度は副交感神経が刺激され、血圧が下がり心身ともにリラックスさせる効果があります。

長風呂 

40℃の温度で10分を超える入浴は体温が上がりすぎ、冬でも浴室熱中症になる危険があります。

ダイエットのためにお風呂で汗をかく 

暑いお風呂に浸かって汗をだらだらと流すと、かなりのダイエット効果があるように思うかもしれません。しかし、運動のときは自分の脂肪を燃焼させて体を動かし、結果として体温が上がり汗をかくのに対しお風呂の場合、脂肪を燃焼させているわけではなくお湯から熱を受け取って体温が上がり汗をかきます。運動とは汗の出る仕組みが違うのでお風呂で汗をかいてもダイエット効果はありません。

半身浴は意味がない!全身浴で「むくみ」解消! 

全身浴の方が体が温まり、血流が良くなるので冷えの改善に効果的です。また、お湯の量が多く深ければその分水圧が強くなることから、全身浴は下半身により大きい水圧がかかるため、足のむくみの解消などにも大きな効果があります。肩こりなどの痛みにも、半身浴より全身浴のほうが効果的という研究結果もあります。※心臓や肺に疾患がある方には、水圧がかからず体温が上がりすぎない半身浴をオススメしています。

一番風呂は肌によくない!

日本の水道水はミネラルが少なく薄い「軟水」のため、特に一番風呂はミネラル分が少なく薄いのです。また、水道水には基準で決められた一定の塩素が含まれています。他方、人間の体には細胞や血液といった体液中にたんぱく質や様々なミネラル分などの成分が含まれています。その割合は日本の水道水と比べるとずっと濃くなっているのです。体の内側とお風呂のお湯のミネラルの濃度の違いや含まれる塩素が皮膚にぴりぴり感や違和感といった刺激をもたらすと考えられています。解決策として、入浴剤やレモン果汁をお風呂に入れることが挙げられてます。


入浴は、毎日気軽に実践できる健康法です。正しい入浴方法で入り、健康を維持していきましょう!

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