『 健康ブログ~2021年のインフルエンザは一体どうなる?』
名古屋市中区栄の足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。本職は耳鼻咽喉科領域の治療を専門としていますが、当ブログではもう少し広い視野で、より快適に生活できる情報を発信します。流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。宜しくお願い致します。
こんにちは、健康ブログ編集長です。いよいよ今年も残すところ3ヶ月となりました。この間新年のご挨拶をしたばかりのような気がしますが、もう10月になりました。まだ早いですが、ニュースなどでもちらほらと耳にするようになってきた「インフルエンザ」。2回目の冬場でコロナとのダブル感染も心配されています。今回はインフルエンザワクチンについて、現時点でわかっていることをお伝えして参ります。
本日のテーマは、
「今年のインフルエンザワクチンについて」
テレビのニュース番組のタイトルのようですが、気になるところではないでしょうか?コロナ感染は油断は出来ないものの、第五波以降沈静化してきてはいます。緊急事態宣言も解除されましたが、人出が増えてきたり、マスクをつけない人が増えたりと油断感が現れています。長~い自粛期間が続いていますので無理もありませんが、油断大敵ですよ。
そして怖いのは第6波、ウィルスの活動が活発になる冬場の感染増ですね。それに加えて、もうひとつの冬場のウィルス「インフルエンザ」。この動向も目を離せません。
昨年のインフルエンザ事情
シーズン毎でかなり差はあるものの、日本では毎年1万人~2万人がインフルエンザに感染しています。その中でも2019年度は、約728万人という大流行期でした。そしてコロナとのダブル感染が非常に危惧された昨年は、マスク装着の影響、換気の励行、頻繁な消毒、そして密防止で人ごみにも出なかったということで、推定1万4千人とかなり少なかったようです。厚生労働省も昨年は流行はなかったという見解を出しています。
私の長い経験を振り返っても、こんなシーズンはなかったと記憶しています。まさにコロナ対策が生きたということでしょうか?
2021年インフルエンザワクチンの状況
心配になるのは今年の流行予測ですが、変わらずマスク・消毒・換気・3密対策を行っていますので、流行はしないでしょう?という予測もございます。確かにそう考えると流行しないかもしれませんし、その方が良いに決まっています。
しかし、専門家が危惧するのは昨年流行しなかった=免疫が落ちているという点。それに加えて今年の春先にRSウィルスが大流行した件です。RSウィルスは主に小児の病気ですが、昨年はインフル同様ほぼ流行しなかったんですが、今年はまれにみる大流行でした。ウィルスの世界のことはわかりませんのでなんとも説明出来ませんが、インフルエンザもRSウイルスのようなことが有り得るのではと心配されています。
そういう危険性も踏まえて行っておきたい対策ですが、まずは「ワクチン接種」ですね。ワクチン接種はインフルエンザ対策の第一歩であるわけですが、そのワクチンの状況はどうなのでしょう?
2021年度のインフルエンザワクチンの供給量は、厚生労働省によると例年並みという発表です。昨年はインフルエンザワクチンは製造、流通過程でも大きなアクシデントもなく、かなり量は多かったのです。それに比べると少ないですが、平年並みの供給は可能との事。
心配な点は入荷時期が少しずれこむ事です。世界的なコロナワクチン製造の影響で、製造過程で用いるフィルターやワクチンのバイアル、その他のパーツの製造・供給が遅れているからです。
1ヶ月くらい接種が遅れるようなイメージを持って頂くと良いかも知れません。また途中でワクチンの検定落ちなども起こり得ます。
今出来ること
全体的な接種スケジュールは、コロナワクチンの2回目の接種が終わって2週間程度間隔を空けて打つことになるでしょう。ワクチンの製造・流通には様々な要因が絡み、供給量に影響が出る恐れもありますので、お早めにかかりつけの医療機関で予約をお取りください。
インフルエンザでも毎年数千人の方が亡くなっていますので決して軽く見てはいけませんが、治療薬はあるという点では安心です。ただコロナ感染と検査前は判別しにくいので、なるべくかからないことが基本です。医療機関に高い熱で受診すると、コロナかインフルエンザかを見た目で判別できません。当然リスクのより高いコロナを疑って診療しますので、患者さんにも医療関係者にも大きな負担がかかりますね。
ワクチンを打っても感染をゼロには出来ませんが、重症化を防ぐ役割が大きい。是非インフルエンザワクチンの接種をお願い致します。
それでは、また来週!
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◇ 編集後記
10月1日の夕方のニュースでは、営業を再開して飲食店の様子がニュースで流れていました。嬉しそうな経営者の方、お客さんの顔。生ビールが美味しそうでしたね(笑)。
コロナワクチンの接種率と歩調を合わせるように、社会も少しづつ戻ろうとしている気がします。第6波が起こらないよう、一層の感染対策を講じていきましょうね。
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<当ブログ記事に関しての注意>
・当院の健康記事の詳細は、専門の医療機関にてお尋ね下さい。
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