鼻の症状
鼻の働き、役割
普段は全く意識していないと思いますが、鼻には3つの大切な働きがあります。
1.加温・加湿作用
鼻腔(びくう)は吸気の入り口として、加温と加湿の役割があります。
吸い込んだ空気を、呼吸に適切な温度と湿り気にして肺におくるわけです。
*口呼吸は鼻呼吸に比べて、この効果は半減すると言われています。
2.防御機能
鼻腔は吸い込んだ外気の最初の通り道ですので、様々なウィルスや病原菌が侵入してきます。このまま体の内部に侵入させては大変ですので、入口で防御しています。
①まずは「粘液繊毛機能による異物排除」です。
鼻腔にくっついた様々な異物を、粘液と繊毛運動により消化管に排泄します。
②「特異的生体防御機能(とくいてきせいたいぼうぎょきのう)」と呼ばれる働きです。
鼻粘液などの分泌液には、分泌型IgAが大量に含まれています。この分泌型IgAは強力で細菌などが付着するのを防いでくれるのです。他にも「くしゃみ」などを引き起こして、異物の侵入を防御しています。
本当に体の防衛システムは素晴らしいと思います。
3.臭いをかぐ
食べ物が安全か、危険な臭いがしていないかなどを感知する重要な役割です。
このように、鼻の機能が落ちるとウィルスや細菌に侵入されたり、臭いをかげなくなり
病気になったり、生活に支障をきたすことになります。
鼻の主な症状
以下のような症状を訴えるケースが多いです。
- 鼻がつまる
- 鼻血が出る
- 鼻水が出る
- 鼻水がのどに流れる
- 鼻や周辺部分が痛い
- いびきをかく
- 青ばなが出る
- くしゃみがよく出る
- 鼻がくさい
鼻の主な病気
アレルギー性鼻炎
抗原(ダニや花粉などアレルギーの原因となる物質)を吸い込むことにより、体がくしゃみなどのアレルギー反応を起こす状態のことを指します。
主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。
花粉症
スギなどの花粉が原因のアレルギー性鼻炎です。
日本では国民病とも言われていますね。症状はアレルギー性鼻炎と同じです。
副鼻腔炎(ふくびくうえん)
副鼻腔を覆っている粘膜が、何らかの原因で炎症を起こしている病気です。
突然発症してすぐに治る「急性副鼻腔炎」と、3か月以上続く「慢性副鼻腔炎」があります。
嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)
臭いがわからなくなった状態を指します。生活を安全にするために”臭い”は大切な要素です。(例:ガス漏れ、有毒物質の臭いなど)臭いが伝達していく経路のどこかに、異常が発生していることが原因です。
3大発症原因は、「慢性副鼻腔炎」「感冒」「頭部外傷」です。
上顎洞がん(じょうがくどうがん)
上顎とは、副鼻腔の中で一番大きい空洞のことです。
目と歯の間、頬骨の側辺り、小鼻近辺の左右隣辺りに位置しており、この部分に発生した悪性腫瘍のことです。
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