口内炎について
口内炎とは?
口の中の粘膜におきる炎症により、“びらん”や“水疱(すいほう)”が生じたものを口内炎と呼びます。
原因
最も多いのはアフタ性口内炎と呼ばれるもので、ストレス、栄養不足、睡眠不足が関与していると思われますが、明確な原因は不明です。1cm以下の丸い潰瘍ができます。
その他、ウイルス、細菌、真菌などの感染でも口内炎を生じます。代表的には手足口病、単純ヘルペス感染症、麻疹、ヘルパンギーナ、口腔カンジダなどがあります。ウイルス感染による口内炎は多発することが多く、強い痛みや発熱を伴います。
入れ歯や矯正器具の機械的刺激のため、接触部の粘膜で口内炎を生じる場合もあります。
その他、比較的まれですが、ベーチェット病、クローン病、天疱瘡、水天疱瘡などの全身疾患で生じる口内炎もありますので、難治性、再発性の場合は注意が必要です。
症状
口腔内や口唇、舌に水疱、潰瘍、びらんなどの粘膜病変を生じます。原因により、1個のこともあれば多発することもあります。程度の差はありますが通常は痛みを生じ、また感染性の口内炎の場合は発熱することもあります。
検査
特別な検査は不要で、口腔内の観察で診断がつきます。難治性や再発性の場合は全身疾患の検索のため血液検査や組織検査を行うことがあります。
治療
多くは治療をしなくても自然に治る病気ですが、痛みが強い場合や治りにくい場合は薬を使用します。
主にステロイド軟膏、うがい薬、漢方薬を用います。感染による口内炎の場合には抗ウイルス薬や抗真菌薬を使用することもあります。義歯や矯正器具が原因と考えられる場合には歯科で相談して頂きます。
また外来処置として、薬品やレーザーで口内炎を焼くと、痛みが軽減し改善が早まります。