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『健康ブログ~遺伝の最新科学、こんなことも、子供に引き継がれる? 』

[2019.12.10]
こんにちは、足立耳鼻咽喉科伏見クリニック 健康ブロガー嵐です。 本日は暖かな良い日になりました。貴重な日差し、布団を干しましょう!? 布団干しはちょっと大変な作業ですが、夜暖かな布団に入った瞬間の幸せ感、たまりません!   この前見た映画のシーンの中で奥さんが旦那さんに言ったセリフで、 「あなたも年をとって、義父さんにそっくりになってきたねえ~。その決めつけるような 上からの物言いなんて瓜二つだわ!本当にもう!」 完全に旦那をディスっていますが、身の回りでもよく聞きます。 そりゃ親子だから似ますよね。顔や性格など、良いところも悪いところももれなく。   でも先天的な資質だけでなく後天的に身についた能力なども遺伝していく、 ということが研究でわかってきているようです。 え、まずくない? なぜ? あなた、どんな能力を身に着けたのですか・・・       さて、そういうことで本日のテーマは、   『 遺伝の最新科学!』です。 遺伝   理科の苦手な方、心してお聞きくださいね!(かくいう私、超文系ですが・・・) そもそもですが、遺伝とはどういう現象? 遺伝とはその名のとおり、親の遺伝子情報を子に引き継ぐことですが、従来の考え方は DNAの情報だけが遺伝するというのが定説だったようです。   ここからは10月6日の読売新聞「くらしのサイエンス」からですが、   19世紀初め、フランスの博物学者ジャン・バティスト・ラマルク(1744年~1829年)が 「獲得形質は遺伝する」という説を唱えたそうです。簡単に言うと、あとからその人が得た能力や 記憶も子供の世代に遺伝するんだってことですが、当時は完全否定されたようです。 定説は、前述したようにDNA情報だけで、後天的に獲得した形質は”DNAの塩基配列の変異を伴わない ので遺伝しない”ということでした。しかし一部の後天的形質が子孫に受け継がれているという報告が 相次いでいるのです。   例えば、野生のラディッシュの一部の種は、葉をイモムシにかじられると、防虫作用のある化学成分 を分泌し、イモムシの嫌がるトゲを葉に生やすそうです。   ほとんど変化がないように見える植物も、自衛のためにこんな能力を身に着けるんですね。いや、すごい。 米カリフォルニア大学の報告によりますと、 そういう能力を身に着けた種子から育ったラディッシュは、かじられる前からトゲを 生やし、防虫成分も多く分泌しました。明らかに後天的な遺伝です。   こういう例は植物だけにとどまりません。京都大学からの報告によりますと、生後間もない”線虫” (ミミズみたいな生物)を有害な酸にさらす実験を行いました。 成長した線虫は酸への耐性が15%もアップしたそうです。 そして驚くべきことにこの耐性を酸にまださらされていない子孫が受け継いだのです。     人間に例えれば、北海道のような寒さの厳しい環境で育った親の子供は、生まれながらに寒さに強い みたいな感じでしょうか?ちょっと違うかな・・・   科学的に言うと、「エピジェネティクス」(DNAの配列を変えずに遺伝子の働きを決める仕組)という そうです。 この仕組みによって遺伝子のスイッチがオンになったり、オフになったりした情報が世代を超えて 伝わったとの見方が有力とのことです。   人間の場合もエピジェネティクスは働くようで、飢餓状態にあった妊婦の子供や、 肥満した父親の子供は成長すると生活習慣病にかかりやすいデータが出ている そうです。 ただすべての獲得形質が遺伝するわけでもないようですね。細胞にとって致命的となりうる栄養状態や、 熱、紫外線などのストレスに対する防御機構を発動する遺伝子スイッチの情報が伝わるのでは ないだろうか?と推測されています。   ジャン・バティス・・・ええい、面倒だ、ジャンと呼びましょう(笑)。   ジャンの唱えた学説は正しかったんですね。当時は大変な想いをしたでしょうが、ジャンさん、良かったね。   いかがだったでしょうか?今回は健康ブログ初の?サイエンス特集でした。文系の私にはむつかしく、 新聞の記事に忠実に書かせて頂きました。 この記事を見て、生命というものを改めて見直すことが出来た気がします。   毎日体にいいことばかりはしていませんが、身体は生命は生かそうと、生きようと本当に頑張ってくれているんですね。   今日はビールを1本だけ減らそう!体の生命維持にささやかな協力を!(今日だけ?1本だけ?ささやか過ぎなんだよ!ドス!) ボディーいただきました・・・   皆さんは体に協力をして、不摂生を正し、運動をして、健康的に暮らしましょう! それでは、また来週! 、
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