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『 健康ブログ~健診って本当に必要?健康に良い健診の受け方 』

[2022.05.16]

名古屋市中区栄の足立耳鼻咽喉科がお届けする健康ブログです。本職は耳鼻咽喉科領域の治療を専門としていますが、当ブログではもう少し広い視野で、より快適に生活できる情報を発信します。流行りの健康情報ではなく、基本に忠実な情報を書きたいと思っています。宜しくお願い致します。

こんにちは、健康ブログ編集長です。早速ですが、本日は私の誕生日、おめでとうございます!自分で祝うしかありませんが、長い人生ながら何とか健康に暮らしています。健康といえば日本は健診制度が充実していますが、健診の有用性について様々な意見があります。

本日のテーマは、

「健診にはエビデンスがない?上手な健診との付き合い方を教えます! 」

健診業界の方、健診好きな方には不本意な始まり方をしましたが、日本は健診制度が発達している国の一つですし、欠かさず受診する方も多いと思います。
ここでひとつ質問ですが、健診と検診の意味の違いをご存知でしょうか?

健診とは健康状態を調べる為に行う検査で、検診は特定の病気を調べる為の検査という違いです。一般的に健康な方が行うのは、健診ですね。それでは健診はいつ頃から始まったかご存知ですか?

日本の健診の歴史

もちろん私も知りませんので、わが国の健診の歴史をググってみました。(以下、抜粋)

1940年に未成年の体力向上と結核予防を目的とした「国民体力法」が制定され,17~19歳の男子を対象に毎年体力検査が行われるようになった。また疾病の検診として結核に重点が置かれ,ツベルクリン反応とX線の集団検診も行われるようになった(1949年に廃止)。

その後,1947年に最低労働条件を定めた「労働基準法」が制定。労働者が健康な状態で労働に従事するためには,結核などの感染症をできる限り早期に発見することが重要であるとし,労働者に対する健康診断を事業者に義務づけた。1972年に制定された「労働安全衛生法」では,結核の項目に血圧測定などが追加された。以降,健診項目が随時追加されて,現在の健診となった。

なるほどこういう歴史があったのですね。

労働者に対する健診で行わなければならない必須の項目として,「既往歴,業務歴の聴取,自覚症状や他覚症状の確認,身体測定,血圧測定,視力,聴力,尿検査」が挙げられる。
35歳と40歳以上の人については,これらに加えて「胸部X線,心電図,血液検査(貧血,肝機能,脂質,血糖)」を行う必要がある。ここで注目すべきは,若い労働者については,身体計測や血圧測定といった簡易な健診のみでもよいということである。しかし,実際には多くの企業が血液検査を含めた詳細な健診を行っているようである。

2008年より施行した特定健診・特定保険指導は年々受診率は向上しているものの、2019年度の受診率は特定健診55.6%、特定保健指導23.2%に留まっております。国が掲げた特定健診70%以上、保健指導45%以上の目標には依然として乖離がみられています。
データヘルス計画の運用が本格化し始めるなか、各自治体の今後の動向が注目されています。また、2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大により一部健診実施機関では、健診の休止などがみれるなど市場に対して大きな影響を与えています。人間ドック市場は、他施設との差別化を目的に、オプション検査としての新規検査項目導入等、各所で模索が続いています。

わかるようなわからないような部分もありますが、健診の経緯をご理解頂ければいいかなと思います。

健診の有用性

このように国が主導で各自治体、各企業などで盛んに行われている健診ですが、その有用性について疑問を投げかけられているのも事実です。ご存知の方も多いと思いますが、ネットで探して頂くと有用性は低いと結論づけてる文献がたくさんヒットします。厚生労働省の見解も、有用なエビデンス(科学的根拠)は見つけられなかったという文献もあります。

私も長いこと、当たり前のように健診を受けてきたので、こういう情報を見てしまうと、今まで受けてきた健診は一体何だったのかと思います。それからいろいろな書籍や文献を見て、私なりに気づいたことや対処法をお話します。

  1. 健診を受ける事自体の意義について考えました。人間は勝手な生き物ですので、普段健康で暮らせている状況を当たり前と思ってしまっています。そして自分が病気やケガをした時に初めて有難みさを感じるものですね。ですので普段軽視しがちな健康について考える良い機会になるという意味では非常に重要です。
  2. バリウム検査にも賛否あり、私は途中から止めました。理由は被爆も不安ではありますが、それよりも異常が発見されれば再検査は胃カメラ。それなら初めから胃カメラでという事です。バリウムでしか発見できない異常もあるのかも知れませんが、専門医の方が最初から胃カメラ検査をすると聞いて変えました。
  3. 基準となる数値が明示されていますが、ここだけにあまり拘らない方が良いと思います。健診に用いる基準が合理的かどうかという事もありますし(製薬企業の思惑)、たとえ数値が基準以上でも健康に問題のない場合も多い。でるなら、注意しながらも過剰に気にしない方が良いと自分は考えます。

まとめ

いかがだったでしょうか? あくまで私個人の考えですので、正解かどうかはわかりません。医療の世界にいるせいか、日頃から身体の変化や調子には敏感な方で、基準となる考え方などにも納得できないなら調べるようにしています。自分で考えて納得した上で決めたいと思っています。

念に1回健診を受ける方が多いと思いますが、健診について深く考えたことがない方も多いでしょう。病気の早期発見、数値基準を意識する、運動を始めるなど健診には相応の意義があると私は思います。しかしあまりに健診数値に神経質になるのも良くないかなとも思います。残念ながら今のところ、絶対に正しい!というものが見当たらない以上、ご自身で決めるしかありません。

前職では健診時期が春でしたので、今頃になるとそろそろ健診か~と考えます。健診前に急に断酒したり、節制する同僚もいましたが(笑)、健康への道はそんな甘くはない。日頃から地道に取り組みましょうね。


それでは、また来週!


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◇ 編集後記

健診制度がなかったら、身体のチェックをする機会もあまりありませんので有難いと思います。私も加齢に伴い、ちょこちょこと基準値オーバーを指摘されています。血圧も少しずつ高くなってきましたが、専門医の見立ては様子見。うまく付き合っていこうと思います。

 

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